旦那様は高校教師
終業式が終わると、心ちゃんが教室で通知表を渡し始める。
そう言えば…好きな人に自分の成績を全部知られるって事だよね!?
担任だから其れは避けられない事だけど、やっぱり抵抗がある。
きっと『お馬鹿な奴』と思ってるよね…。
もし1学期より成績が下がっていたら、何か言われるのかな?
あ~ぁ、通知表なんて無ければ良いのに…。
「南条」
名前を呼ばれ、私は教壇へ向かう。
「……放課後…残ってくれる?」
えっ!?居残りって事!?
どうして!?
「此れは其の時に渡す…」
心ちゃんは顔色一つ変えず、私の通知表を自分の手元へ戻す。