旦那様は高校教師
「星野先生お電話です」
「あっ!!はい、すみません…」
どうやら俺は、電話のベルが鳴っている事にも気付かない程、南条の事を考えていたらしい…。
今日の俺…どうしたんだ?
「もしもし、星野です」
気持ちを切り替え、電話に出た。
『もし…ゴホッゴホッ…もし。南条…ゴホッ…です…』
その声に一瞬ドキッとする。
えっ?南条!?
たった今まで考えていた人から、電話が掛かってくるとは思っていなかった。
この予想外の出来事に、俺の鼓動が駆け出す。
「どうした?風邪か?」
俺は一呼吸し、平常心を呼び戻した。