旦那様は高校教師


「うん…。下手でごめんね…」



「そんな事ないぞ?此のマフラーからほたるの愛情と温もりを感じる」



マフラーを首に巻きながら、心ちゃんが微笑む。



此の何とも言えないホンワカした空気が、幸せを実感させる。



私達は除夜の鐘を聞きながら、静かに新年を迎えた。



「明けましておめでとう Chu!」



どちらからともなく、唇を重ねる。



「去年は色々あったなぁ」



鐘の音に耳をすませながら、心ちゃんが呟く。



「そうだね…幸せな事·悲しい事…色々あったよね…」



私は心ちゃんに出会ってからの事を振り返る。



プロポーズ·結婚·バイト·雪子さん·初体験·永田君…。



ホントに忙しい1年だった。



「今年はほたるの事、もっと幸せにするよ…」



「うん♪私も心ちゃんの事、幸せにする♪」



布団に入ってからも私達の話は尽きなかった。





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