旦那様は高校教師


「さぁさぁ、ほたるちゃんも矢(タダシ)さんもご飯にしましょう♪」



心ちゃんに続き私達も席に着く。



「「いただきます」」



4人で食卓を囲むと、私にとっての楽しい時間が始まる。



ワイワイお喋りしたり、心ちゃんとお父さんがおかずを奪い合う姿を見たり…とにかく私を暖かい気持ちにさせてくれる。



お父さんとお母さんが居てくれるだけで、ご飯はより一層美味しくなり、明るさも増す。



私は此の暖かさがとっても大好きで、今と言う時間を大切にしたいと思ってる。



「「ご馳走様でした」」



楽しい時間と言うのは、あっという間に過ぎてしまう。



お母さんが作ってくれたおかず達は、お皿から見事に消えていた。



「心美(トモミ)、風呂入って来る」



食事が終わると、お父さんは鼻歌を歌いながら一番風呂へ向かう。



其の間私はお母さんと後片付けをしながら、女だけのお喋りを楽しんだ。



普段は心ちゃんと2人きりだからか、こうして過ごす時間が私に家族を実感させる。



いつか私がお母さんになる日が来たら、こんな家庭を築きたい。



そんな夢さえ見させてくれる。



本当に、私は世界一幸せ者だと思う。





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