旦那様は高校教師


「ほたる、此方こっち」



俺はほたるの手を引き、ゲームコーナーの入り口に有るプリクラ機へ向かった。



「心ちゃん、良いの!?」



ん?良いって何が?



「私、一度で良いから心ちゃんと撮りたかったの♪」



ほたるは満面の笑みでカメラを見付める。



俺には良く分からないけど、女の子ってこう言うのを手帳や携帯に貼ったりするんだろ?



バレるかも知れないけど、素で映らなければほたるも貼れる。



俺はキッチリと深めに帽子を被り、少し横向き加減で其れに収まった。



「キャーッ♪心ちゃん格好良い♪♪♪」



ほたるは目をキラキラさせ、出来上がったばかりのプリクラを手に取る。



「ほたる、其れだったら携帯に貼っても俺だってバレないだろ?」



「うん♪嬉しい~有り難う♪」



バックから携帯を取り出すと、ほたるは早速プリクラを貼る。



そして数秒だけ其れを見付めるほたるの顔が、ニヤケて見えた。





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