旦那様は高校教師


胸騒ぎが治まらないまま学校へ戻り、6時限目の授業を終える。



そして、ホームルーム終了後、再び電話を掛けた。



『もしもし?』



5回目のコール後、漸く電話が繋がった。



どうやら、声の主は伯母さんのようだ。



「もしもし、初めまして。ほたるさんの担任で星野と言います。ほたるさんの具合はどうですか?」



南条から伯母さんがどう言う人なのか聞かされているからか、緊張で受話器を持つ手が汗ばむ。



『具合?何の事?私は何も知りませんよ?』



何!?知らない!?



どう言う事だ!?



「今日、風邪で休むと連絡がありまして…。あの、もしかして…ほたるさん居ないんですか?」



急に動悸がして、胸が締め付けられる。



『えぇ、ほたるは居ません。昨日出て行ったから…』



伯母さんは大した事ではないと言うように、サラッと流す。



南条が出て行った…?



其れは家出したって事か!?





< 64 / 743 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop