旦那様は高校教師
胸騒ぎが治まらないまま学校へ戻り、6時限目の授業を終える。
そして、ホームルーム終了後、再び電話を掛けた。
『もしもし?』
5回目のコール後、漸く電話が繋がった。
どうやら、声の主は伯母さんのようだ。
「もしもし、初めまして。ほたるさんの担任で星野と言います。ほたるさんの具合はどうですか?」
南条から伯母さんがどう言う人なのか聞かされているからか、緊張で受話器を持つ手が汗ばむ。
『具合?何の事?私は何も知りませんよ?』
何!?知らない!?
どう言う事だ!?
「今日、風邪で休むと連絡がありまして…。あの、もしかして…ほたるさん居ないんですか?」
急に動悸がして、胸が締め付けられる。
『えぇ、ほたるは居ません。昨日出て行ったから…』
伯母さんは大した事ではないと言うように、サラッと流す。
南条が出て行った…?
其れは家出したって事か!?