旦那様は高校教師
「例え好きだと言う気持ちが増しても、ほたるの友達で良かったと思えるかどうか…。お前の気持ち次第だと思うけど?」
「俺の…気持ち…」
何かを考える様に、永田は呟く。
「先生は、俺がほたるちゃんの傍に居て、嫌じゃないの?」
永田の真っ直ぐな視線が、俺とぶつかる。
今は教師と生徒ではなく、男と男の立場だ。
だから俺も真剣に其の目を見付め返し、対等に向き合った。
「もし、俺が嫌だって言ったらお前はどうする?ほたるに近付くなって言ったら、友達止めるのか?」
「…止めない…かな…」
多少の迷いは見せたものの、そう答えた後の永田は、何だか決意に満ちていた。
永田…もう自分の出した答えに迷いはないよな?
だったら俺が言う事は1つだけ。
「ほたるの友達は、俺にとっても友達なんだ。ほたるがお前と友達でいると決めたなら、俺にとっても永田は友達だ!此れからも宜しくな!!」
俺は永田に近付き、右手をガッチリ掴んで握手を交わした。
「何か俺には良く分かんね~。俺だったら、そんな奴とは付き合いするなって言いそう…」
苦笑いを浮かべてはいたが、握り返す手には力が込もっていた。