旦那様は高校教師
「冗談だよ!でも考え事はしてたんでしょ?」
あっ…バレてる…。
「うん…あのね···」
私は市内のショッピングモールへ、誕生日プレゼントを買いに行きたい事を話した。
「何だぁ、そんな事で悩んでたの?俺が連れて行ってやるよ!」
栗山君は親指を立て、自分を指差す。
「連れて行くって…どうやって行くの…?」
「良いから俺に任せて!!」
私の問いには答えず、栗山君はニコニコしながら教室を出て行った。
『任せて』って言ってたけど、一体どうするつもり?
自転車で行くには結構遠そうだし、バスや電車の乗り継ぎ方なんて知らないよ?
栗山君の意図が分からぬまま昼休みに突入した。
「ほたるちゃん!!」
少し呼吸を乱した栗山君と永田君が、慌ただしく教室へ駆け込んで来る。
「彼氏の許可を貰ったから、今日連れて行ってやるよ!」
許可!?
「もしかして…プレゼントの事話したの!?」
私は勢い良く、栗山君の腕を掴んだ。