旦那様は高校教師


「ほたるちゃん落ち着いて!!俺がそんな事言う訳ないだろ?」



穏やかに、でも威圧感のある声で栗山君が私の心の中に入って来る。



そ…そうだよね。



栗山君が心ちゃんにバラしたりする訳ないもんね。



ごめんなさい。



チョット気持ちが先走っちゃった。



「彼氏には、詩織がほたるちゃんと買い物に行きたいってワガママ言ってるから、ほたるちゃん貸してって頼んだんだ」



栗山君は詩織の肩に手を回し、目と目で何かを語る。



何だか詩織を出しに使ったみたいで気が引けるけど、プレゼントを買いに行けるようになって良かったぁ。



「ほたる、駅前の時計広場で待ってて!純、駆君!急ごう!!」



放課後になり、自転車通学している詩織·栗山君·永田君が一足先に学校を出る。



私は部活をお休みし、1人でポツポツと待ち合わせ場所へ向かった。



栗山君、何処かな?



待ち合わせ場所に着き、辺りを見渡すも、其の姿が何処にも無い。



私より先に学校を出たのに、まだ来てないの!?



待ち合わせ場所は、間違えてないよね!?





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