旦那様は高校教師


5分…10分……20分と時間が経つにつれ、私の不安は大きさを増す。



どうしよう…もう来ないのかな?



此処へ来る途中で、何かあった…とか?



栗山君…早く来て!!



不安と寂しさで、じんわりと涙が浮かぶ。



「ほたる~」



ん?詩織?



微かに私を呼ぶ声が届く。



しかし近くを走る2台のバイクの騒音で、其の声は直ぐに消えた。



念の為、辺りを見渡したけど誰も居ない。



気のせいだったのかな?



「ほたる、こっち~」



やっぱり詩織の声だ。



ゆっくり見渡すと、車道の脇にバイクが2台止まっているだけ。



「お~い、ほたる~」



バイクの後ろに乗ってる人が手を振り、ヘルメットを外すと詩織が現れた。





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