旦那様は高校教師
「ほたるちゃん、着いたよ?」
「!?あっ…うん…」
私は栗山君に回した両手をほどき、急いで飛び降りた。
「俺ら其の辺ブラブラしてるから、詩織と買い物楽しんできなよ」
「有り難う」
私からヘルメットを受け取ると、栗山君は永田君と何処かへ行ってしまった。
「ほたる、どっち行く?」
店内に入り、詩織は左右を見渡す。
「あのね、私紳士服売り場へ行きたい!連れて行ってくれる?」
「良いけど…もしかして方向音痴?」
「うん…あっ!!後、できれば階段で…」
「OK!」
詩織はニッコリ笑うと、私が迷子にならない様に腕を組んで歩いてくれた。