旦那様は高校教師
『もしもし!』
面倒くさそうに、伯母さんが出る。
俺は言葉を選びながら、南条の事を伝えた。
だけど伯母さんは驚く事もなく、返って来た言葉は冷たい返事だけ。
『あ~そうですか』
何だよ其れ!
南条の事、心配じゃないのかよ!!
沸々と腹の底から込み上げて来るモノを、俺は必死に隠した。
「点滴が終わったら、そちらへ連れて行きます…」
伯母さんが南条の看病をしてくれるとは思えないが、他に連れて行く所がない。
納得は出来ないが、頼るより他なかった。
『…。先生?もし良かったら、帰りはほたるに聞いてもらえます?』
はっ?
聞くって…南条は他に行く宛があるのか!?
言葉を返せない俺を気にもせず、伯母さんの話しは続く。