旦那様は高校教師
『ほたるを連れて行って、また帰って来られるのは迷惑なんです。結婚できないのなら、ほたるは渡しません!』
あっ、そう言う事!?
だから結婚しろって言ったのか!
「分かりました。少しだけ時間を下さい」
今の俺には、そう答えるのが精一杯だった。
『良いですよ。取り敢えず今日は家へ連れて来て下さい。婚姻届を出さないまま、先生の家に居座っても困りますから!』
再び強い口調へと戻る。
伯母さんて、スッゴい身勝手なんだな!
こうして話をしているだけでも、伯母さんの優しさは微塵も感じられない。
こんな人の所で南条は毎日、暮らしているのか…。
今は泣いてた理由が、痛いほど良く分かる。
だけど、伯母さんにとって南条は姪だろ?
なのに何でこんなにも辛く当たるんだ?