旦那様は高校教師
「「お邪魔してま~す!」」
「おぉ、皆ほたるに会いに来てくれて有り難う」
心ちゃんは1人1人に笑顔を向け、ネクタイを緩めると、ソファーに座った。
「先生、何か疲れてない?」
向かいの席に座る祐奈が、身を乗り出す。
「そんな事はないぞ?ただチョット、新学期の準備で少し忙しいだけ」
心ちゃんは旦那様の顔で皆を見つめる。
表情はとっても穏やかに見えるけど、でもやっぱり元気がない。
私に言えない事でもあるのかな?
心ちゃん、隠し事は嫌だよぉ。
もし何かあるんだったら、ちゃんと話して?
1人で抱え込まないで?
私達、夫婦でしょ?
私は心の声を届けられぬまま黙って隣に座り、心ちゃんの手にそっと触れた。