旦那様は高校教師
「キャッ、痛い!!」
突然、何かが私の膝を引っ掻く。
足元へ視線を移すと、次郎がお弁当を見つめてる。
今のは次郎のイタズラ?
私は真相が分からないまま、またお弁当を口に運んだ。
「痛っ…」
もう一度次郎を見るとお座りの状態で、手招きするみたいに、私の膝を引っ掻いている。
今まで良い子にしてたのに、お弁当の臭いに我慢出来なかったんだね。
「次郎、此方においで」
先生が手の平におかずを乗せ呼び掛けると、待ってました!と言わんばかりに、次郎は駆け寄る。
そして鼻をピクピク動かしながら、先生からのお裾分けをペロリと食べ、さっき見せたように、今度は先生の膝を引っ掻いた。