時雨模様
「さてと…あんた…なに話してたの?」
「いろいろだよ」
「ふぅん…まぁ良いわ」
「君は…どうして悲しい顔をしているの?」
「悲しい…私が?バカ言わないでよ…庶民なんかが貴族の事なんか分かるわけないでしょ!!」
「庶民とか貴族とかは分からない…僕は日本人だから」
「だったらなんで…」
「ルナ…だったけ?」
「庶民ごときが呼び捨てなんて…生意気だわ」
「関係ないけど…何か有ったの?」
「なんでもないわ」
ルナが言葉を濁した時
ザァーザァー
雨が降って来た
「雨…」
「どうしたの?ルナ」
「雨嫌いなのよ」
「どうして?」
「お母様が亡くなった日が雨だったから…」
「そうなんだ…」
「そうよ…」
それっきりルナは話さなくなった