同居ゲーム
「どうかした?」


「あぁ。」



ボーッとしていると、海斗があたしを覗き込んだ。



「今日はあたしの友達、大丈夫かなって。」


「あぁ、あの二人か。」



難しいよね、と苦笑い。



彩華、ちゃんと宏樹と話せたのかな。



「まぁ、由宇希が普通にしてればだんだん落ち着いてくるんじゃない?」


「うん。」



と、そこに岩谷さんが入ってきた。



「おはようございます、岩谷さん。」



首を伸ばして岩谷さんを見ると、なんとも言えない顔をしていた。



あれ、どうした?と海斗と顔を見合わせる。



「臭い。」


「え?」



何が、と首を傾げると、こっちに移動しながら、もう一度。



「焦げ臭い。」



言われて、手元を見る。



「由宇希!」



海斗に言われるまでもなく、あたしは慌ててフライパンを火からおろした。



「うわ〜。」



やっちゃった…。



「何かあったのか?」



訝しげな岩谷に曖昧に笑い、「ちょっと考え事してて。」と答えた。



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