同居ゲーム
朝から海斗と一緒にいられたことで上機嫌なあたしは、そのテンションのまま教室に入った。
「おはよう、宏!」
「はよッ。」
宏樹もニッコリ笑って返してくれ、また友達と話を再開した。
続いて彩華のところに行く。
「おはよう、彩華。」
ところが…。
ギロッ
と睨まれた。
「え…。」
どうしたの?
今までのふわふわした気分が飛んでいった。
「彩華?」
「あんたなんか大ッ嫌い。」
低い声で吐き捨てられ、あたしは硬直した。
「どういうこと?」
かろうじてそれだけ口にする。
「今まで笑ってあたしを嘲笑ってたんでしょ。」
「え?」
「一人高みの見物してたんでしょ!」
みるみる涙目になっていく彩華。
あたしの頭がついていけなくて悲鳴を上げている。
「おいッ!」
鋭い声が響き、後ろから宏樹が大股で近づいてきた。
「いい加減にしろよ!」
あたしを庇うように宏樹が間に立つ。
「どうして!?」
とうとう涙を溢れさせ、彩華が高く叫んだ。