同居ゲーム
「今まで散々成り行き聞いてきたんだから、先が気になるだろ。」


「言ったら海斗、笑うか呆れるもん。」


「笑わないし呆れない。」



誓うよ、と海斗は胸の前で小指を突き出した。



「指切り?」


「うん、針千本飲む。」



今どき、と思わず頬が緩む。



「話せよ。」


「うん。」



あたしは息を吸い込んで、一息に言った。



「彩華があたしに怒った理由は、宏樹があたしを好きになったからで、今日告白まがいのものされて、話して、帰ってきた。」



オーケー?と訊くと、海斗は息を止めて目を見開いていた。 



「何、笑うの我慢してるの?」



肘をついて上半身を起こし、あたしは少し海斗から身を引いた。



「告白されただ?」


「うん、ビックリ。」


「………。」



黙ってしまった…。



何か反応してくれないと、困るんですけど。



「あたし、今、人生で一番もてる時期なのかも。」



呟いた言葉を無視、海斗は押さえた声で言った。



「何て返したの?」


「あ、勿論断ったよ。
そっちにいったの?」


「由宇希、何かフラフラしてて、俺よりその友達の方が好きだって言いだしたりしそうだったんだもん。」


「言わないよ。
信頼してよ。」



ちょっと傷ついた。



勿論断ったって思ってもらえてると思ってたから。



そっちを心配されると少し悲しい。



呟くと、ゴメンと言って頭を撫でられた。



「不安だったんだもんなぁ。」


「あたしのセリフ。
いつ飽きられるかヒヤヒヤなんだから。」


「少なくとも今は熱が急上昇。」



クスッと笑ってあたしは海斗の腰に抱きついた。





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