同居ゲーム
優しい顔で頷く。



「で、央はどうなんの?」


「まさか帰らなきゃいけないの?」



美喜さんとあたしに矢継ぎ早に質問され、海斗は困って手を上げた。



「あのね、ゆっくり話そうか。」


「だって…。」



知りたいもん。



唇を尖らせると海斗はまた困ったように笑った。



「ちゃんと言うよ。」


「早く。」


「…はい。」



美喜さんにいちゃつくな、と睨まれ、海斗はさらに小さくなった。



「央は帰らなくていい。」



その言葉に体から力が抜けた。



よかった…。



「でも、家から抜け出してきたって言うから、まだ問題はあると思うなぁ。」


「そもそもなんで家出なんか?」



岩谷さんは顔をしかめて、ソファーからおりた。



長身の岩谷が立つと、カーペットに大きな影が出来た。



「秘密だって。」


「はぁ。」



秘密って?



言えないことかな。



なんか、面倒なことになりそうな…。




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