同居ゲーム
もう、美喜さん。とか呟きながら。 



でも、違った。



立っていたのは海斗の叔父さんだった。



眉間にシワを寄せたまま、動かない。



これは怒っているのか、驚いているのか。



自分でも驚くくらい、冷静に観察した。



その間に、海斗はあたしから腕を外し、立ち上がった。



「由宇希、自分の部屋行って。」



海斗の緊張した声が上から振ってくる。



「うん。」



頑張って、なのか、お疲れ、なのか自分でもわからないけど海斗の手を一度握ってから立ち上がった。



「失礼します。」



小さな声で言って叔父さんの横を通り過ぎようとした。



ところが、バンッと壁に手をつかれ、退路を断たれてしまった。



「えっと、あの…。」



どうすればいいか戸惑っていると、じろりと睨まれた。



あの…。



この手を退けてくれたらあたしはすぐにでも二人きりにするのに。


困って意味もなく足を踏み変える。



どうしたらいい?



助けを求めて海斗を振り返る。



目が合って、海斗はゆっくりあたしの腕を取った。



そのまま引っ張り、あたしをベッドに座らせる。



この段になってやっと叔父さんは口を開いた。






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