同居ゲーム
「お前らは話を聞いているのか?」



海斗はあたしから目をそらさず、さらりと言った。



「俺は聞く義理あるかもしれないですけど、彼女にはありませんし。」



聞く価値ないですしね。なんてあたしの目をみて冷たい声で言う。 



あたしに言われているみたいで嫌だ。



「海斗、ちゃんと話し合ってきたら?」


「俺が何言っても聞かないんだ。
今時、目上の人間、例え家族でも敬語使えなんて言うお堅い人だから。」



なるほど、それで話し方が変だったのか。



「常識だ。」


「昔のね。」



これまた冷たい声。



不機嫌に眉を潜める海斗。



顔を真っ赤にして全身を震わせている叔父さん。



対照的だな。



「とにかく、こんな教育上悪い暮らしを許すわけにはいかん。
父さんに顔向け出来んだろう。」


「俺はそうは思いませんけど。」


「母さんだって息子がこんなことしてるなんて、立場が…。」


「だから、母さんには許可もらってますから。」



返す言葉が見つからず、唸るしかない叔父さん。



勝負あり、だね。



「もう、帰って下さい。」


「そうはいかんだろう。」


「何が気にいらないんですか。」


ハァッとうんざりした表情で海斗はため息をついた。




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