同居ゲーム
「年頃の男と女が一緒に暮らすなんて。」


「だから、そんなこと。
叔父さんが考えてることはないよ。」


「お前たちは何なんだ!」



あ〜、厄介なとこを見られたなぁ。



「俺達はそんな進展した関係じゃありません。」



…え?



「キス以上のことはしてません。」


「なっ…!」



言っちゃった…。



平然としている海斗。



あたしは目を合わせられず、膝を見つめる。



叔父さんは今どんな顔をしているんだろう。



突然、肩を引っ張られ、あたしはベッドから落ちた。



「由宇希!」



驚いて悲鳴も出ない。



息をつく間もなく、引きずられる。



何!?



ここでやっとあたしは自分の襟首を掴んでいる手に気付いた。



海斗の叔父さん!?



どういうこと?



「叔父さん!」



怒った海斗の声はドアを閉める音でぶった切られた。



冷たい廊下に踏張って起き上がる。



「何するんですか!」



身体を振って手を放す。



「由宇希!
大丈夫か!?」



ここで海斗が追い付いた。



床に手をついているあたしを庇うように抱き起こす。




< 206 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop