同居ゲーム
「何を考えてるんですか!
由宇希をこんな…!」 



怖くて叔父さんを見られない。



海斗に抱きつくように顔を埋める。



いきなりのことで、まだ頭が混乱している。


「話を…。
話をしようと。」


「これが!?
こんなことして、落ち着いて話せると思うか!?」



海斗の叫び声に、なんだなんだとみんな集まって来た。



荒い息を吐き、海斗はあたしを抱えて立ち上がる。



身体は素直に動いた。



「美喜さん、由宇希を部屋に連れてって。」


「あ、あぁ、うん。」



ビクンと飛び上がるように美喜さんは動いた。



「由宇希、あたしの部屋行くよ。」


「ありがと。」



美喜さんがギュッと握ってくれた手がありがたい。



あたしは甘えて握り返した。



パタンとドアが閉められる。



外からは全く声が聞こえて来ない。



叫び声が上がっても怖いけど、逆に静かなのも嫌だ。



あたし達もその空気にのまれて無言のままだった。



突然、廊下が騒がしくなった。



央が何か叫ぶ声が聞こえる。



「美喜さん…。」


「どうしたんだろうね。」



不安だ。



「海斗!」



岩谷さんの響くような声。



もう、あたし達はおとなしく部屋になんかいられなかった。




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