同居ゲーム
「ったく、わかったよ。」



しばらくして海斗が立ち上がった。



「わぁ、優しい。」


 
言いながらあたしはコーヒーを飲んだ。



が、海斗が廊下に出る前に央が戻ってきた。



「あ、あーあ…。」



頭を掻き掻き海斗は央の横に並ぶ。



「だいぶ遅かったね。」



ゴメン、と呟く海斗に、央は笑顔で言った。



「来ようとしてくれただけでありがたい。」



言った後、あたし達を一人ひとり睨む。



美喜さんはしらっと目をそらした。



岩谷さんはもとから央を見ていない。



タイミングを逃したあたしは意味もなく瞬きを繰り返した。



「ていうか、央がじゃんけんで負けたんじゃん。
あたし怒られることないもん。」

「そこは、タンクとチューブ押える手伝いとか善意でやってくれてもいいだろ?」



なおも央は食い下がる。



「ハイハイ、そこまで。
央、早くストーブつけちゃって?
寒いから、」



テキパキと指示を与える海斗がやっぱり一番強い。














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