同居ゲーム
バァンとリビングのドアを開ける。
「わぁっ。」
美喜さんが飛び上がった。
「お帰りお帰りお帰り〜。」
言いながら抱きつく美喜さん。
リビングを見回すと、海斗も岩谷さんも待ってくれていた。
岩谷さんは何とも言えない情けない表情。
あたしは思わず美喜さんの肩に隠れて笑った。
あたしを心配してくれてるんだからありがたいんだけどね。
「由宇希?」
海斗がにじり寄って結果を急かす。
あたしは息を吸って叫んだ。
「合格!」
一拍置いて、みんなが口々に叫んだ。
わぁっと部屋にこだます。
「よかったぁ〜!」
美喜さんの腕に締め付けられながら、あたしは笑った。
「もう、お前は!」
岩谷さんはくしゃっと笑ってあたしの頭を撫でる。
海斗は…。
海斗を探すと、ソファーに座って笑っていた。
目が合うと、とびきり優しい笑顔。
あたし達に気付いた二人はそっとあたしから離れた。
二人の気づかいに感謝しつつ、海斗に目を移す。
バッと海斗は腕を広げた。
あたしはほぼ突撃の体制で海斗に抱きついた。