同居ゲーム
「ったくもぉ。」



ぶつぶつ言いながら宏樹はカメラをあたし達に向ける。



杪はあたしの横に並んで笑った。



宏樹は仕返しにか黙ってシャッターをきった。



「チッ。」



怖いよ、杪。



宏樹は「じゃあな」と言い残して男友達のところに戻っていった。



「宏樹め。」



杪は思いっきり宏樹の背中を睨みつけた。



「まあまあ。
写真撮ってもらえたからいいじゃん。」


「そうだね。
宏樹が初めて役に立った。」



「……。」



あたしはふと彩華をみた。



あれから新しく友達は作っていないみたい。



一人で座っている。



「由宇希。」



杪に呼ばれて我にかえる。



「行くよ。」



あたしは弱弱しく笑って杪の横に並んだ。





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