同居ゲーム
そろそろ、卒業が迫ってきた。
残すところ、あと1週間。
学校ですることは、卒業式の練習だけになった。
「毎日、昼までで家に帰すなら一日みっちり練習して、そのあと1日2日を休みにしてくれたほうがどれだけいいか。」
杪が壁にもたれながらこぼす。
「確かにねぇ。
毎日2時間練習して帰るのも大概面倒だよね。」
「ホントよ。
校長め、禿げろ。」
目の前を澄まして歩いていった校長を睨み、杪は言い放った。
「でも、日程を校長が好きに決められないよねぇ。」
毒を吐いた直後、庇ってる。
なんだかおかしくてあたしはこっそり笑った。
入場の練習をするべく、3年生の列は体育館に向かって歩き出した。