同居ゲーム
「だよな。」



もう、ちょっと最近おかしくて。



海斗は苦しそうに呟いた。



「何かあった?」


「いや。
多分、もうこのゲームが終わるから。」


「終わるから?」


「焦ってる。」



あたしは頭に浮かんだ疑問を口にした。



「海斗はさ、あたしとそういうこと考えたことあるの?」


「え?」


「さっきみたいなこと。」


「当たり前。
もう、ずっと押し殺してきた。」



海斗が顔を上げる。



目が真っ直ぐにあたしを捉えた。



「由宇希が俺の隣に寝たときとか、抱きついてきたときとか、俺の部屋に来たときとか、俺のベッドに寝転がったときとか。
もう、数えきれないよ。」



そんなに…?



「ゴメン。
俺、こう見えて結構…」


「ゴメン。」



あたしは言葉にかぶせて言った。



「あたし、何も気付かなかったし、気にしなかった。
甘えてた。
ゴメン。」







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