同居ゲーム
真田さんははーい、と素直に返事をして、両手に一皿ずつ持って運んだ。



あたしはホッと内心ため息をつく。



「まあ、由宇希も落ち着けって。」


「うん。
海斗、さっき助かったぁ。」


「由宇希マジで焦ってたもんな。」



…カッコいい。


白い歯を見せて笑う海斗はジャニーズ顔負けのカッコよさだ。



「ちょっと、二人も運んでよ。」



美喜さんに軽く叩かれ、あたし達は慌てて皿に手を伸ばした。



「あ。」



いつの間にやら川端さんはちょっこり座っている。



胸まで伸びたストレートの黒髪が顔を隠しているので、顔は見えない。



「早く。」



急かされてあたしは席についた。



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