同居ゲーム
なんか最近変なんだよね。



何回目かに呟かれる言葉に少し傷つく。



あたし、そんなに変かな?



自分ではそんなに感じない。



ただ、買い物とか夕飯の準備があるから帰る時間が少し早くなっただけ。



言い訳を心の中に溜め込む。



同居ゲームのことは他言禁止だ。



言ってしまえば、どれだけ楽なんだろう。



仲の良い友達にこそこそ隠すのは何だか心が痛む。



「由宇希、何かあったら頼れよ?」


「うん。
でも今のところ何もないから安心して。」



優しい宏樹に少し慰められる。



何だろう、この気持ち。



安心する、っていうか安らぐっていうか…。



楽になる。




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