同居ゲーム
主婦業
疲れた…。
あたしは掃除機の電源ボタンを切った。
途端、今まで響いていた機械の音が止む。
タラッと垂れてきた汗を拭う。
「よし。」
この部屋は終わり。
あたしはよいしょ、と重い掃除機を持ち上げ、廊下に出た。
みんなの部屋に続く長い廊下。
「ま、頑張ろう。」
直線だし、楽だろう。
ふうっと息を吐き、あたしはコンセントをさして、掃除機を床に置いた。
スイッチを押すと、大きな音が廊下に響いた。
すると、勢い良く海斗の部屋のドアが開いた。
「由宇希、今ちょっと静かにしてくれる?」
「あ、ゴメン…。」
急いでスイッチを切った。
最近、海斗の調子がおかしい。
あの日からずっとこうだ。
今まで柔らかい感じだったのに、いきなり変わった。
本当に何かあったのかな。