恋してキューピッド!
「ごめん、帰るね。美羽も気をつけて帰りなね。」


「へっ!?あっ!はい!さよーなら!」



先輩は淡々とした口調で言うと足早に帰って行ってしまった。




遥先輩…


どうしたんだろ。




…あたしなんかしたっけ!?




なんだろう…この胸騒ぎ…







―――――――――

次の日。


「おはよーシオちゃん…」

「わっ!くっら!なに!?」

「眠れなかった…」



教室に入るやいなやあたしは机に上半身ごと伏せる。



昨日のいつもと違う遥先輩の姿が妙に気になって気になって気になって気になって……




全然眠れなかった。


そっけないあの態度。

冷たい眼差し。


淡々とした口調。



あたし嫌われた!?


それとも先輩になんかあった!?


ただ不機嫌だった?



そればっかり頭をグルグルグル…



もおぉぉ…




こんなことになるなら声なんて掛けなければヨカッタよおぉ。


「先輩…わかんない…」

「え、先輩って、遥先輩?」


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