恋してキューピッド!
「せせ先輩っ!何してるんですか!」


振り返ると遥先輩が不思議そうな顔で突っ立っていた。


「なにって、待ち合わせ場所に来ただけなんだけど。」


「だっだって、待ち合わせ時間より……20分も早いじゃないですか!」


腕時計を確認する。


「そういう美羽なんてもっと早いじゃん。」


「え!?あー…確かに、そうですね。」



そうだけどさぁ…まさか先輩がこんなに早く来るなんて予想外だよっ!



「ちょっと用事があったから先にもう来てたんだけど、美羽がこんな早く来るとは予想外だった。」




だからソレはコッチのセリフなんですけど!?



「じゃあ、行く?」


「はっはい!」




それにしても…



やっぱり先輩



かっこよぎる!





白いシャツにボタンをせずに腕を通しただけの黒いカーディガン、細身の黒いパンツに白くてオシャレなスニーカー。



こんだけ黒が似合う人もなかなかいないよ!


あたし、今釣り合ってるんだろうか…。


いやもう考えない!
考えない考えない!


「美羽?どーかした?」


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