恋してキューピッド!
れ、恋クン??







………誰だよっ!



女の子たちはハイテンションのままトイレから出て行った。


恋クン…

全然知らないし聞いたことないケド…たぶんあのノリから言って、きっとカッコいいんだろうなー。そんなカンジだったもん、話の流れが!





個室から出た瞬間、ホームルームを知らせるチャイムが鳴った。



「やっば!急がなきゃ!」


慌てて教室へ向かう。


教室は3階のあがってすぐの場所。カバンを肩にかけ階段をかけ登る。



「ヒーッ!初日から遅刻だけはホント勘弁してっ!」



ハァハァと息を切らして階段をのぼりきると飛び込むように教室に入った。



「…せ、セーフでしょ…ハァ…ハァ………………あ?」


なんか…クラスの雰囲気が違うカンジ…だ?


なんだこのアウェー感!



クラスのみんながあたしの顔を不思議そうに見ている…


なに!?
なんか文句でも!?
はっ!
やっぱ遅刻!?
遅刻だった!?
でもまだ先生来てないっぽいし…



「あれ…美羽?」


「へ?……は!はっ遥せんぱいッ!」



変な空気に包まれたあたしの肩を優しく叩いたのは遥先輩だった。

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