恋してキューピッド!
そんなの分かってる。



分かってるけど…




「僕、昨日美羽に本当のこと話したんだ。」


「へぇ。ビックリしてた?」



「泣いてた。」



「わー遥くん女の子泣かすなんてサイテー。」


「斬るよ。」


「ごめん。」



「僕、今すごく自分にイライラしてるんだ。自分の中に出来た矛盾に。」



「矛盾?」





あと2ヶ月もしないうちに美羽は死ぬ。


それでいいハズなのに、



死んで欲しくない気持ちがある。



死神のくせにそんなことを思っている。




もっと一緒にいられたら




気持ち悪いことを考える。




でも僕は死神だから…



そんな気持ちが堂々巡り。



僕が美羽と会わなければ今頃立派な死神になってたのに、


こんなに悩んだりしなくて済んだのに。






「恋。」


「ん?」


「大事な話がある。」


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