恋してキューピッド!
「心の汗ね…」


「ギャッ!」



ははは遥せんぱいっ!



「これ、使いな。」


そう言って先輩は真っ黒なハンカチを差し出した。



「真っ黒なハンカチなんて、あるんですね…。」


「まぁね。」


「恋クンは真っ白だったけど…」



神様にもテーマカラー的なものがあるのか…



「ありがとうございます」とつぶやきハンカチで涙を拭いた。



来てほしいと思ったら来てくれた…



「へへっ♪」


「なに笑ってんの。」


「今ちょうど先輩のこと考えてたんです。来てくれないかなーって…」


「心の汗流しながら?」


「いつから聞いてたんですか!?」


「屋上に入ってくるとこから見てた。」


「しょっぱなからじゃないですか!なんですぐ出てきてくれないんですかっ!」


「シリアスな雰囲気だったから…」


「そういえば最近あたしたちシリアスな場面多めでしたね……」


「そうだね…」


「………………」
「………………」



いつもは苦手な沈黙もなんだか今日は心地よい。


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