恋してキューピッド!
「僕は死神失格なんだ。」


「へ?」


「認めたくないけど…美羽のこと、好き。大好き。」





す…


好き!!


しかも大!


夢!?
いや現実だよね!




「だから、今日でお別れだよ。」



そう言うと先輩はあたしから手を離し立ち上がった。



先輩の手にはあの“刀”が握られていた。




そっか…



いよいよあたし…






殺されちゃうのか。






静かに目を閉じる。







「消えるのは…僕の方だよ。」



え…



「…先輩!何してるんですか!!」



目をあけると先輩は抜いた刀を自分のお腹に向けていた。




「僕が死神をやめる。そしたら、もしかしたら美羽は死ななくて済むかもしれない。」


「な、なに言ってんですか!正気ですか!?」


「正気だよ。どっちみち人を好きになった時点で死神にはなれないし、美羽のことは殺せないし、ここにいる意味がないから…」


「だっダメです!早まらないで下さいっ!」


どっどうしよ!
あたしのために死神やめるなんて…


ダメだよ!!


「やめてーっっ!」


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