恋してキューピッド!
「うっ!」


叫んだ瞬間、先輩がガクンとヒザから崩れ落ちた。


え…うそ…


刺しちゃった…?


刺しちゃったの!?



「先輩……遥せんぱいっ!しっかりしてくださいよ…せんぱいっ!!」




………………あれ…




コレって……









「恋クン!?」





先輩の身体に矢が刺さっているのが見える。


恋クンしかいないよ!



「感動的な場面おジャマしてごめんね。」



貯水タンクの上から弓矢を持った恋クンがフワリと飛び降りた。



「どっどーいう…こと?」


「俺が遥にミューちゃんのデータが入った矢を打った。どうせ死神やめんならそのほうがいいでしょ。そしたら遥はミューちゃんのこと覚えたまんま人間として生きていける。」


「でもそれじゃ恋クンが…!」


「あら、ミューちゃん心配してくれてんの?うれしいっ☆」



「ちょ…フザけてる場合じゃないでしょ!」


「ね!ホントだよ!フザけてる場合ではないんだけど、神様が友達守れなきゃカッコつかないでしょ。遥のこと、よろしくね。」


「よろしくって言われても…あたし明日には死ぬんだけど!」

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