恋してキューピッド!
「あ、ワリィ。そこにいたんだ。」


トイレから出てきたのは弟の潤。中学3年生。


「ワリィじゃないよ!アンタはおねーちゃんをなんだと思ってんの~!」


「かける言葉も見つからないくらいドジだと思ってる。」


「そーゆーことじゃなあーい!てか、どういう意味だよソレっ。」

「腹減った~。メシメシー。」

「シカトすんなコラーっ!」



潤はあたしより年下のくせにやけに大人びている。

冷静沈着?
クール?

あたしとまさに正反対なヤツ。


おまけにコレで女子に人気があるってゆーんだから世の中の仕組みはわからない。


少なくともあたしは、こんな冷血人間とは付き合いたくない!


付き合うならやっぱり王子様みたいな爽やかで優しくてキラキラオーラ全開の人じゃなくちゃ☆



「うぅ…王子様……いつあたしを向えにきてくれるんですかー!」

「だからごちゃごちゃうるせーっつーの!さっさとそっからどけよ!」









4月8日。

始業式。

今日からあたしは高校2年生になります。

そして、

今日はクラス替えの日でもあるのですっ!


超~楽しみ!


それで昨夜は興奮しちゃって眠れなかったってわけ。

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