恋してキューピッド!
あたしの心臓は今にも爆発してしまいそうだった。

てゆーか…






鼓動うっさ!




ドキドキがスんゴい耳障り!



絶対先輩にも聞こえてるよお~。


先輩はあたしの「はい」か「いいえ」の答えを聞くこともなくズカズカと保健室に向かった。




ヒエーっ!

先輩がお姫さま抱っこしてくれるなんてホントに“王子様”じゃん!


あーもーっ


あたし絶対今ここで一生分の幸せ使い果たしちゃってるし!



でもそれでもいいわ!




お~っ!




時間よ止まれっっ!




目をギュッとつぶり時よ止まれと願っているうちにあっという間に保健室に到着した。


閉まっているドアを先輩は器用に足でガラッと開ける。




「失礼しまーす…………あれ…誰もいねぇ。」

「えっ?」


先輩に言われ保健室内を見渡すと、先生はおろか生徒すらいなかった。


え…


て…ことは…



保健室には…




あたしと遥先輩………ふふふふふふふふふふふたりきりっ!?

< 38 / 166 >

この作品をシェア

pagetop