恋してキューピッド!
いやいやいや…
落ち着こ!
なに動揺してんのさっ!

たかが保健室にたまたまふたりきりになっただけじゃん!

意識すんなっ!


「えいっ!」


自分の胸をグーで叩く。ゴリラかっ!



「…なにしてんの?」


「や!むむ胸になんかつっかえたカンジがして…えへへ☆」


「あ、そう……えーと、ベットベット…」



べっベット!?
ベット!?


あ、そか。
あたし一応ケガ人だもんね。
興奮しすぎて忘れてた。






そう言うと先輩は部屋の奥にあるベットにあたしをそっと寝かせた。




ヒャーっ!
この最高な気分のまま眠りについてしまいたい…



「さっきよりどっか痛くなったとかある?」


「ない…です。」




強いて言うなら心臓がドキドキして痛いでーす!…なんつって。



ベットを囲むようにして先輩がカーテンを閉めた。





か、


完全に外の世界が遮断されたんですけどっ!


保健室どころか…


この空間にふたりきり!


外にはあたしと先輩の姿は見えないし、あたしと先輩からは外がなんにも見えない…


クリーム色のカーテンのみ…

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