恋してキューピッド!
お、おそっ……襲う!?



次の瞬間、


フワッと遥先輩の顔があたしの左の肩口に埋もれるようにくっ付いた。










お……………








犯される……んだ




サヨナラ…処女だったわたし…




思いっきり目をギュッとつむり、ガチガチの両手でシーツを掴んだ。




と…





「なんちゃって♪」



左耳にソッと先輩の甘い声と吐息が届いた。






な………なん…ちゃって……?





「ウソだよ☆まだ襲わないよ?」


そう言うと先輩は身体を起こしてベッドの端に座った。



ななななんだああ~………




ウソかよっっ!



ヨカッタようなちょっと残念なような……いやいや!ヨカッタんだよ!こんなとこで処女喪失しなくてヨカッタんだよ!ヨカッタけど………



なんだこの虚無感!



心臓はまだドカドカと鳴り響いている。むしろさっきにも増して早くビートを刻む。


動揺隠しきれずっ!



「もしや美羽…なんだやらないのかーちょっと残念、なんて、思っちゃった?」

「!?おっお思ってないです!」


思わずガバッと起き上がる。

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