恋してキューピッド!
頭を抱えこむあたしに、トーストとハムエッグが乗った皿をテーブルに並べながらママが不思議そうに言った。


「あー…いや、なんでもない。いただきます。」



パンを手に取りジャムをぬる。





どーせこんな話しても誰も信じなそうだしなぁ…


ママに言っても「あらそう☆楽しそうね♪」で終わるし、


潤に言ってもシカトされるのがオチ………


パパは今出張中だし…



とりあえず家族に言ってもしょうがないよね。





はあ…



「……い、おいっ。おいっ!」

「あたっ!なに!」



潤がヒジであたしの腕をつついた。



「お前…それ、ジャムじゃなくて…海苔の佃煮だぞ…」


「えぇ!?ヒィッ!!」



パンを見ると海苔の佃煮で表面が真っ黒になっていた。


「なにこれ!黒っ!」

「だから佃煮だっつーの!何やってんだよ。マジで呆れるわ。」


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