恋してキューピッド!
―――――――――

「はあ~…嫌な緊張感…」


放課後、教室でひとりジョーの帰りを待つ。


『話したいことある』って言ったら『今日はクラス委員の集まりがあるから待ってて』と言われた。


意外にジョー普通だなぁ…気にしてないじゃん。


と、思ったらそのあと机の角に足をぶつけ、教室出る瞬間ドアに思いっきし正面からぶつかってた。


…ダサい。


ダサいし、気にしてんだなぁ…やっぱ。




「ふぅ…」



てか、あたし教室にひとりのパターン多くない?


別にいいんだけどさ。


ガラッ――




「ワリィ。遅くなった。」


「おっおかえり!」



ジョーがファイル類を持って戻ってきた。



ど、どーしよ!


ボーッとしてるうちに帰ってきちゃったよ!


何言うか全然考えてないし!



「………………」

「………………」




やめてー!
なにこの空気!
重いー!



「……ガム、食べる?」

「へっ!あっ、食べる…」



重い空気を取り払うようにジョーがカバンからガムを取り出すとあたしに手渡した。



「いただきまーす……わっ!なにコレー!スースーするやつじゃん!」

< 94 / 166 >

この作品をシェア

pagetop