恋してキューピッド!
「え!うそ!!マジじゃん!ワリィ!マスカット味だと思って渡したんだけど!」


ジョーはガムの包み紙を確認しひとりであわあわしていた。

あたしはスースーするガム(つまりミント系とか)が嫌いだ。嫌いというか食べれない。

ベロがヒリヒリして、噛むとかそういう段階まで辿り着けない。



「や、とりあえず落ち着いて。」


慌てすぎだよジョーさん…


あたしはガムをムリヤリ噛んだ。



「……カラい…」

「出せばいーじゃん。」

「いや食べる!」

「何ムキになってんだよ。」

「だってせっかくもらったやつだし…食べなきゃジョーに悪いじゃん。」

「……出たよ。」

「なにが?」

「お前のそーゆーさり気ない優しさが俺の心をキュンとさせるんだよな…くそっ!俺しっかりしろ!!」


ジョーは悔しそうに自分に自分で平手打ちし始めた。


「ちょ、怖いからやめて。」


「あぁ…ごめん。」


「…………………」


あー!
また変な沈黙キター!

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