瞼の人-マブタノヒト-

今の私から見たら笑えるぐらい可愛らしい学生時代の恋。



でも、あの頃は精一杯好きでいつも一生懸命だった。



毎日がキラキラしてて、廊下ですれ違うだけで嬉しくて。
話せた日は泣けるぐらい幸せで一日中浮かれてた。



一生懸命悩んで送ったメールに、
何度も何度も読み返した返信メール。
保護メールが増えた分だけ、好きの気持ちが増えてた。



勝手にアダ名を付けたり、用もないのに教室の前を何往復もしたり。



いっぱい泣いて、いっぱい笑って。


これ以上に好きになれる人はもういないって堂々と言ってた。

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