瞼の人-マブタノヒト-

大きなパフェをみんなで笑いながら平らげた。
心を軽くしてくれたのはパフェの甘さだけじゃなくて、みんなの気持ち。

そんな私達はみんなパフェを食べ終わる頃には笑い疲れてた。


ずっと今日の事を愚痴ってたユーリは甘い物を食べて落ち着いたのか突然気になってた事を言い出す。


「…高宮君何か言おうとしてた、ね?」



みんな無言だった。


やっぱりそうなのかな?
昨日までならそれだけで嬉しくなってたかも知れない。


でももうどうでも良かった。


『…もう、いいや。』


心の底から思って出た言葉。
もう誰もダメだとは言わなかった。

< 55 / 69 >

この作品をシェア

pagetop