フェザールスタの肖像
「王子!探しましたよ!!」
背後から呼ばれ、私たちは振り向いた。
栗毛の男が緋色の廊下を走ってきた。
「ギュスターヴ、どうした?」
「全くどこで何をしていたのですか?狩り場まで早くおいで下さい!!」
ギュスターヴと呼ばれた男は、栗毛のクセっ毛をクリクリさせ怒った顔を見せた。
目が細いせいか、怒っても全く怖くない。
右手に、チーターと、左手にライオンの仮面を持って息を切らしていた。
「まさか、フォンヌ様では…」
「違う、ついさっき見つけたメイドだ。」
は??と戸惑うギュスターヴはメイド?!と驚く私をジロジロと見てる。
居心地が悪いよ、どうしよう。メイドてっっっ。
「見つけた?メイド?メイドにしてはドレスが華美すぎませんか?」
「なら、家庭教師だと大丈夫か?まぁ、そんな所だ、頼むぞ。」