フェザールスタの肖像
王子が廊下を歩くと向かいからくる仮面の人々が、腰を下げて廊下の左右に割れて道が出来る。

私は王子に腕をとられて、早足で付いていくのを見る人々の反応が仮面を付けながらも驚きの声やら態度で解ってしまう。
「あの…自分で歩けます。みんなが見てるし…」
王子はピタと止まり、
「仮面を外したのは間違いだったな、皆がお前を見ている。」
クククッと楽しそうに言う物だから私は飽きれてしまった。

「王子!」
背後から呼ばれた。
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